
「膝の下がぽっこり腫れて、触ると激痛が走る…」
「成長痛だから、そのうち自然に治ると思って放っておいていいの?」
スポーツを頑張るお子さまやその親御さまにとって、膝の痛みは本当に不安なものですよね。今回は、成長期の学生に多く見られる「オスグッド・シュラッター病」について、原因や治療法、当院でのリハビリ対応まで、Q&A形式で分かりやすく解説します。




「10〜15歳前後」の、特に活発にスポーツ(サッカー、バスケットボール、バレーボールなど)を行う子どもに多く発症します。
~発症メカニズム~
①太ももの前の大きな筋肉(大腿四頭筋:だいたいしとうきん)は、膝のお皿
を介して、膝の下の骨(脛骨粗面:けいこつそめん)に繋がっています。
②ジャンプやキック、ダッシュを繰り返すと、この筋肉が縮んでスネの骨を
強く引っ張ります。
③成長期の子どもの骨はまだ柔らかい(軟骨成分が多い)ため、引っ張られる
力に耐えきれず、骨の一部が剥がれたり、炎症を起こして前方に突出して
きてしまうのです。

~主な症状について~

「ただの成長痛」と見過ごされがちですが、成長痛が「明確な原因がなく夜間に一時的に痛むもの」であるのに対し、オスグッド病は「身体を動かしたときに明確に痛むスポーツ障害」です。




① 問診:痛む部位や腫れの程度、スポーツの実施状況などを確認します。
② X線(レントゲン)検査:骨の突出具合や、スネの骨の軟骨が剥がれて
いないかなどを確認するために必須の検査です。




多くの場合は、骨の成長が落ち着く(骨が硬くなる)18歳頃までに自然と痛みは治まります。そのため、当院でも基本的には安静、薬物療法、物理療法、運動療法といった保存療法を選択します。
ただし、成人になっても剥がれた骨の破片(遊離骨片)が残り、動かすたびに激しい痛みが続くといった特殊なケースに限り、稀に骨片を取り除く手術を検討することがあります。現段階で過度に手術を心配する必要はありませんが、適切な処置を怠ると「痛みが残存する可能性がございます」ので、初期の段階でしっかりコントロールすることが大切です。




当院では、単に「休ませる」だけでなく、スポーツへの早期復帰と根本的な改善を目指したリハビリテーションに力を入れています。
当医院では、運動療法に加えて物理療法も併用し、理学療法を実施しています。![]()
認定理学療法士(運動器・スポーツ)による高度な動的評価
硬くなった大腿四頭筋(太ももの前)の柔軟性やハムストリングス(太ももの裏)筋力強化を獲得するための理学療法を行います。また、スネの骨への牽引力を軽減するため、お皿の下の腱(膝蓋腱)にかかる負担を評価し、適切なサポーターの活用や物理療法を組み合わせたプログラムを立案します。
JSPO-AT(日本スポーツ協会認定アスレティックトレーナー)によるスポーツ動作分析
実際のスポーツ現場の動きを見据えたサポートを行います。ジャンプの着地時に膝が内側に入ってしまうような「膝に負担のかかる間違ったフォーム」を修正し、股関節や足首と連動した正しい体の使い方を指導します。競技ごとのダッシュやキック動作に合わせた実践的なトレーニングを行い、スムーズな完全復帰を目指します。
当医院の物理療法について
【拡散型圧力波(RPW)】![]()
筋肉や腱の慢性的な痛みにアプローチする最新の圧力波治療機です。患部に圧力波を当てることで、痛みを伝える神経をブロックし、組織の血流を促して再生を活性化させます。頑固な痛みを根本から改善し、早期のスポーツ復帰や負担軽減をサポートします。
当医院では、拡散型圧力波を腱の付着部に照射することで、過敏になっている末梢神経(自由神経終末)を刺激して一時的に麻痺させ、痛みの伝達を即効性をもってブロックします。
他にも、高電圧電気刺激療法(ハイボルテージ療法 / Hi-Voltage)や超音波療法(US / LIPUS)、スーパーライザーなどを使用しています。




太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)への毎日の適切なストレッチがカギとなります。
大腿四頭筋のストレッチ方法

①横向きで寝転ぶ(この時、上半身を丸くし、股関節・膝関節ともに90度曲げておくこと。
②足首を持ち、膝を最大限曲げる(屈曲方向)。
③脚を後ろに引っ張る(この時、伸ばす脚を少し天井方向に挙げる)。
これを30秒を1セットとし、1日2〜3セット行います。
まとめ
オスグッド病は、「成長期だから仕方がない」と痛みを我慢してスポーツを続けてしまうと、骨の変形が強くなったり、スポーツ復帰までに長い時間を要することになってしまいます。
早期に適切なケアを始めれば、スポーツを完全に諦めることなく、上手に付き合いながら治していくことが可能です。自己判断で様子を見続けず、まずは一度しっかり診断を受けていただくことが大切です。
「膝の下がぽっこり腫れて、触ると激痛が走る」「姫路市、たつの市や宍粟市の近くで、しっかり動きを見てくれる整形外科やリハビリ対応の医院を探している」という方は、ぜひ一度当院へご相談ください。スポーツ現場の知見を活かした質の高い理学療法と温かみのある診療で、あなたの膝の健康と快適な毎日を全力でサポートいたします。
何か気になる症状がございましたら、お気軽に当院までご相談ください。
段医院
院長 段秀和
参考資料
一般社団法人 日本スポーツ整形外科学会 スポーツ損傷シリーズ 1.オスグット病