
「段医院」院長の段秀和です。
「首を動かすと、肩甲骨の内側や腕に電気が走るような激痛が走る」
「手の先がジンジンとしびれて、夜もぐっすり眠れない」
「単なる頑固な肩こりだと思っていたら、日を追うごとに痛みが腕へ広がってきた」
このようなつらい症状を抱え、「この痛みはずっと治らないのではないか」「手術が必要な重い病気なのだろうか」と、強い不安を感じていらっしゃいませんか?
首や背中の強い痛み、上肢のしびれで受診される方に多く見られる代表的な病気のひとつが「頸椎症性神経根症(けいついしょうせいしんけいこんしょう)」です。
痛みがピークの時期は日常生活や仕事にも大きな支障が出ますが、病態を正しく把握し、状態に応じた治療や姿勢の改善を行うことで、多くの場合改善を目指すことができます。
今回は、頸椎症性神経根症の原因や初期症状、なりやすい姿勢、混同されやすい「頸椎椎間板ヘルニア」や「頸椎症性脊髄症」との違い、当院での検査・理学療法、ご自宅でできる予防エクササイズまで、疑問に寄り添いながらQ&A形式で詳しく解説します。
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Q1)頸椎症性神経根症とはどのような病態ですか?なぜ痛みやしびれが出るのですか? |
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A)加齢に伴う首の骨の変形などにより、腕へと伸びる「神経根」が圧迫・刺激されて炎症が起こる病態です。 |
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私たちの首の骨(頸椎:けいつい)は7つの骨が積み重なって頭を支えており、骨と骨の間にはクッションの役目を果たす「椎間板(ついかんばん)」があります。
年齢を重ねるにつれて椎間板の弾力性が低下すると、頸椎の安定性が低下します。
結果、頸椎の安定性を高める為や骨同士の摩擦により骨のトゲ(骨棘:こつきょく)が生じ、首の骨に変形が起こります。これを「頸椎症性変化」と呼びます。
脊髄(背骨の中を通る太い神経の幹)から枝分かれし、肩や腕、手指へと伸びていく神経の根元を「神経根(しんけいこん)」といいます。首の変形によってこの神経根の通り道(椎間孔)が狭くなり、神経根が圧迫されたり、周囲に強い炎症が生じたりすることで、首・背中・腕・手にかけて鋭い痛みやしびれが生じるのです。」

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Q2)初期症状にはどのようなものがありますか?頭痛や背中の痛みも関係しますか? |
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A)首から肩甲骨の内側にかけての強い痛みから始まり、頭痛や片側の腕・手のしびれへと広がっていくのが典型的な特徴です。 |
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「ただの肩こり」と見過ごされやすいですが、筋肉疲労によるこりとは異なり、神経が刺激されることで生じる特有の症状が現れます。
【チェックしておきたい初期症状】
① 首から背中・肩甲骨の内側にかけての強い痛み
マッサージを受けても痛みが緩和せず、肩甲骨の内側の奥深くにズキズキ・ピリピリとした痛みが響きます。

②



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Q3)「頸椎椎間板ヘルニア」との違いとは? |
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A)原因となる組織(骨の変形か、椎間板の脱出か)や、好発年齢が異なる傾向にあります。 |
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首の痛みや腕のしびれをきたす代表的な疾患ですが、病態とリスクがそれぞれ異なります。
頸椎椎間板ヘルニアとの違い
① 病態
どちらも神経根を圧迫して同様の腕の痛み・しびれを起こすことがありますが、発症の要因が異なります。
・頸椎症性神経根症
加齢に伴う「骨の変形(骨棘)」や椎間孔の狭窄が主な要因
・頸椎椎間板ヘルニア
クッションである「椎間板の中身(髄核)」が外へ飛び出して神経を圧迫します。
② 好発年齢
・頸椎症性神経根症
骨の変形が進行しやすい50代以降の中高年に多く見られる傾向があります。
・頸椎椎間板ヘルニア
20〜40代の比較的若い世代から中高年まで幅広く見られる

「頸椎椎間板ヘルニアとは何か?」詳しく知りたい方はこちら ↓

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Q4)当医院ではどのような診断・検査を行っていますか? |
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A)丁寧な問診と神経学的診察に加え、X線(レントゲン)やMRI検査を適切に組み合わせて病態を正確に特定します。 |
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首から手にかけての症状は、胸郭出口症候群や末梢神経障害(手根管症候群など)といった別の病気でも起こり得るため、多角的な検査による慎重な見極めが欠かせません。
当医院の診断・検査について① 丁寧な問診と神経学的診察
症状が始まった時期や痛む動作を詳しく伺った上で、徒手検査、腱反射の確認、筋力テスト、皮膚の知覚検査を丁寧に行い、どの神経根が障害されているかを細かく推定します。
② X線(レントゲン)検査
首全体の骨の並び(アライメント)や骨の変形具合、骨棘の有無、椎間板の隙間の狭小化などを確認し、首の構造的な問題を評価します。
③ MRI検査
X線(レントゲン)では確認することが難しい靭帯・軟骨の損傷、神経の圧迫の有無などを見れる検査です。神経根がどの部位でどの程度圧迫されているかを鮮明に描き出し、頸椎椎間板ヘルニアや重篤な頸椎症性脊髄症との確実な鑑
別を行います。
※当医院では、「紹介」になります。
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Q5)当医院ではどのような治療や理学療法やを行っていますか? |
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A)安静、薬物療法、注射療法、運動療法といった保存療法を基本とし、理学療法士が姿勢の根本改善を目指すリハビリテーションを提供します。 |
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基本的な保存療法
① 安静(日常生活)
上を見上げるような首を後ろへ反らす動作を控え、神経への刺激を最小限に抑えます。
② 薬物療法、注射療法
炎症を鎮める消炎鎮痛薬や神経の過剰な興奮を抑える神経障害性疼痛治療薬の内服、痛みが強い場合には局所の炎症を速やかに抑える注射療法などを組み合わせて苦痛を和らげます。
当医院の理学療法について
痛みが落ち着いてきた段階で、再発を防ぐための理学療法を進めていきます。当院では首だけに対処するのではなく、「なぜ首の特定の場所にストレスが集中してしまったのか」を身体全体の動きから分析します。
・胸郭や肩甲帯の柔軟性改善
胸まわりや背中の関節可動域を広げ、頸部へのストレスを軽減します。
・深層筋(インナーマッスル)の再教育
頭部を正しい位置で安定させるための首の深層筋(深頭屈筋群など)や体幹の筋肉を正しく使えるように運動療法を行います。

当医院の強み
当院には、高い専門性を持つ「日本スポーツ協会認定アスレティックトレーナー(JSPO-AT)」や「認定理学療法士(運動器・スポーツ)」が在籍しています。豊富な知識と臨床経験に基づき、患者さんお一人おひとりの身体の状態に合わせた的確なアプローチをご提供します。
医学的根拠に基づいた理学療法、日常動作・環境(動作指導、デスクワーク中の座り方、就寝時の枕の高さの合わせ方等)のアドバイスをし、日常生活の中で首を守る動作指導を実施いたします。
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Q6)自宅でできる症状悪化予防のホームエクササイズはありますか? |
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A)首を無理に動かさず、前に出た頭の位置を正しく戻す「顎引き」や、丸まった胸を開く安全な運動が効果的です。 |
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※痛みが激しい急性期や、運動によって腕へのしびれ・痛みが走る場合は直ちに中止し、安静を保ってください。
① チンタック(顎引き)
頭を支える首のインナーマッスルを安全に働かせるエクササイズです。
【実施方法】は「こちら」に掲載しています!(下の画像をクリックしてください)

② 胸椎伸展ストレッチ
首を後ろに反らすには、「胸椎伸展」の動きが必要になります。

【実施方法】
① 四つ這いの姿勢になります。
② 両手を前に移動するとともに、胸を床に近づけるようにします。
③ この状態で30秒保持し、2~3セット実施しましょう
③ 僧帽筋下部へのトレーニング
胸を広げた状態を維持するために必要な筋肉になります。


【実施方法】
① 四つ這いになります。
② 腕を120度のポジションでキープする。
③ 天井方向へ腕を挙げ、20秒間保持。これを2~3セット実施する。
まとめ
頸椎症性神経根症は、加齢による骨の変形や日常の姿勢不良が重なり、腕へと向かう神経の根元が刺激されることで強い痛みやしびれが生じる病気です。
首や肩甲骨の強い痛み、腕のしびれは日常生活に大きなストレスをもたらしますが、適切な診断のもとで姿勢を整え、無理のない保存療法を継続することで多くの方が快方に向かいます。
しかし、「ただの肩こりだから放っておけば治る」と自己判断を続けたり、痛みを我慢して首を無理に回したり強いマッサージを行ったりすると、痛みが残存する可能性がございます。
「このしびれは首からきているのだろうか」「どんな姿勢に気をつければよいのか」と不安を抱えたまま過ごし、症状を長引かせてしまう前に、ぜひ当医院を頼ってください。「姫路市、たつの市や宍粟市の近くで、頸部の痛みや姿勢を見てくれる整形外科やリハビリ対応の医院を探している」という方は、ぜひ一度当院へご相談ください。
何か気になる症状がございましたら、お気軽に当院までご相談ください。
段医院
院長 段和秀
【参考資料】
公益社団法人 日本整形外科学会
パンフレット「整形外科シリーズ12 頸椎症」

